貼箱特集vol.1-貼箱とは?

貼箱とは、印刷した薄い紙をチップボールなどの厚紙で箱の形状にした芯材に貼って箱に仕上げたもので、デパートの地下で売っているような高級なお菓子に使われることが多いしっかりした箱です。
スーパーで1個100円で売られてるようなレトルトカレーなどの薄い箱で簡単に潰せる箱と違い、使い捨てず、意匠が気に入れば残したくなるような箱です。
厚紙の箱や段ボールに比べると大量に作った際はコストが高くつきますが、1~50個ぐらいの少量の場合は厚紙の箱や段ボールの化粧箱より安くなることが多いです。
また、芯材に貼れるものなら印刷機に通らないような凸凹した紙や、紙以外も貼ることが可能ですので、例えばエンボスのある色紙などを印刷せずに貼っただけでも高級感のある箱ができあがる点も特長です。

エンボスのある紙-レザックなど

貼箱でよく使うレザー調のエンボスの紙-レザック(左)と織柄エンボスが美しいジャガードGA(右)

貼箱と他の箱の工程の比較

貼箱と他の一般的な箱の工程を比較すると以下のような図になります。

貼箱は、❶一度薄い紙にデザインを印刷して、②貼る形状にカットします。その後、❸箱の形状に組んだ芯材に印刷した薄紙を貼り、箱になります。

一般的なスーパーで100円程度で売られてるお菓子やレトルトカレーの箱などでお馴染みの厚紙を使った化粧箱は、❶直接厚紙に印刷し、②トムソンやサックマシーンなどで箱に加工します。工程が少ないように大量生産では一番安く作れます。

play station 5など電化製品で化粧段ボール箱の場合は、先ほどの厚紙の化粧箱と大体、同じ工程ですが、段ボールに合紙する工程が一つ多くなります。
直接、段ボールにゴム版などで印刷するフレキソ印刷などもありますが、写真など繊細なデザインや濃淡の表現はできません。

また、様々な箱との比較は後日、特集していきたいと思います。

次回は「貼箱の歴史」についてお送りいたします。